動物由来感染症
動物由来感染症とは、動物から人へとうつる感染症です。
動物由来感染症の原因となる病原体は、時には何メートルにもなる寄生虫からウイルスまで様々な種類があります。
ウイルスが原因である感染症は狂犬病・インフルエンザ・日本脳炎、細菌が原因のペスト・サルモネラ症などがあります。
日本では、平成11年4月1日に感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)と改正狂犬病予防法が施行されています。
これらの法律は、日本での新たな感染症の発生に備え、そして、新しい対策を確立するためのものです。
日本では、昭和32年以降、狂犬病は発生していません。
現在、狂犬病予防の対策として、飼い犬の登録・予防接種・未登録の犬の捕獲、抑留・犬、猫、アライグマ、狐、スカンクの検疫が行われています。
検疫を受けた犬、猫、アライグマ、狐、スカンクでなければ、輸出入はできません。
動物由来感染症にかからないための対策は、正しい予防法を身につけることです。
ペットを飼っている人は、大切なペットからの感染を防止しなくてはなりません。
犬を飼っている人は必ず登録し、予防接種を受けさせましょう。
動物の口や爪にウイルスなどがいる場合があるので、口移しで餌を与えないようにしてください。
ペットと一緒に寝ると、寝ている間にひっかかれて感染することもあります。
ペットの身の回りを清潔に保ち、糞尿の始末を行い、動物に触った場合には、しっかり手洗いをして病気にならないよう感染を防ぎましょう。
そして、かかりつけの動物病院を持ち、病気の予防など様々なことを相談できる体制を作りましょう。
プールを介して起こる感染症
夏は食中毒だけでなく、感染症には注意が必要な季節です。
プールで泳ぐ際に、気をつけなければならない感染症があります。
咽頭結膜熱は、アデノウイルスと言うウイルスの感染によって起こります。
アデノウイルスは便や唾液などから感染するのですが、プールの水を介して感染する確率の高い病気なのでプール熱とも言われます。
プールでのタオルの貸し借りや、水泳の後、よく体や目を洗わないことが原因で感染するので、注意が必要です。
ウイルスの感染から5~7日を経て、発熱・結膜炎・喉の腫れなどの風邪に似た症状が起こる病気で、重症化することもあります。
プールで感染しやすい病気には、この咽頭結膜熱の他に、同じくアデノウイルスの感染で起こる流行性角結膜炎や、ウイルスによる良性いぼである水いぼ(伝染性軟属腫)があります。
流行性結膜炎は、感染力が強く、目やにが出て結膜・角膜が炎症を起こし、発熱・リンパ節の腫れなどを伴います。
水いぼは、ほとんどが自然治癒します。
このようにプールに入る機会の多い季節は、プールを介して地域や学校などで集団感染することもあります。
ウイルスの感染を防ぐためには、体や手などの清潔を保つことが重要です。
タオルの貸し借りは控え、新しいタオルを使うように心がけてください。
プールに入る際には、上記のような対策を心がけましょう。
そして、ウイルス感染だけでなく病気にかからない対策として、睡眠と栄養をしっかりととることで、健康を保つことが大切なのです。
RSウイルス感染症
RSウイルス感染症は冬に多い病気です。
RSウイルスが気管や喉などの気道に感染し、軽い風邪の症状から肺炎まで、様々な症状を起こします。
乳幼児がこのウイルスに感染すると影響が大きく、初めての感染の場合1/3が肺炎などの下気道疾患を起こします。
乳児の約70%が1歳までで感染し、2歳までには100%の幼児が感染すると言われます。
また、1度かかっても免疫が充分につかないため、何度でもかかる病気ですが、再感染の度に症状は軽くなります。
年長児や成人がウイルスに感染しても、症状は軽度で済む場合が多くなります。
RSウイルス感染症は世界中で発生し、お母さんの抗体をもらった6ヶ月未満の赤ちゃんも感染し、乳幼児は重症化しやすい病気です。
症状は発熱や鼻水、咳などで1~2週間で回復します。
しかし、乳幼児は風邪の症状から肺炎や細気管支炎などの下気道疾患へと移行することが多いので注意が必要です。
現在、RSウイルス感染症のワクチンはありません。
RSウイルス感染症は飛沫感染や接触が原因となって感染するので、感染予防としての対策は、手洗いやマスクの着用です。
RSウイルスは石鹸やアルコールに弱いので、しっかりと手を消毒しておきましょう。
また、この病気はたばこの受動喫煙で感染リスクが高くなります。
特に冬は窓を閉めきるので、そのリスクが大きくなります。
RSウイルス感染症をはじめとして肺炎などの病気にかからないための対策として、小さな子どもがいる家庭では、家族は喫煙を控えることが望ましいのです。