予防接種は様々な病気にかかることを防止する役割があり、さらに多くの人が接種することで病気の蔓延への対策となります。
予防接種とは、病気の原因となるウイルスや細菌の毒素を弱めたワクチンの接種で、接種によって病気に対する免疫を作ります。
予防接種には、予防接種法や結核予防法により、接種を行う決められた期間(年齢)のある定期接種と、希望者が受ける任意接種があります。
定期接種の対象は、ポリオ、65歳以上の人のインフルエンザワクチン接種、DPT3種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)、麻疹(はしか)、風疹、日本脳炎、BCG、B型肝炎(母子感染の対策のもの)があります。
ワクチンは、インフルエンザなどの病気の対策に有効なので、人間だけでなく家畜に投与することで、体に免疫を作りウイルスや細菌の感染を防ぎます。
ワクチンは、病気の原因となるウイルスや細菌などの病原体の力を弱めて作られます。
そして、そのワクチンを接種することで、体の中に抗体ができ、感染を阻止するのです。
免疫とは、体に入ってきた有害なものを排除しようとする働きのことです。
ワクチンには生ワクチン・不活化ワクチン・トキソイドの3種類があります。
生ワクチンは、力を弱めた病原体そのものを使います。
生きたウイルスや細菌を用いるので、通常病気になった時と同じ経緯を得て、免疫を作り出すことができます。
1度接種すると効果は、一生続くと言われます。
そのため、生ワクチンは不活性化ワクチンよりも免疫力が大きいと言われています。
生ワクチンを用いる予防接種には、ポリオ、水ぼうそう、BCG、おたふくかぜなどがあります。
不活性化ワクチンは、死滅した病原体を使います。
死んだ病原体なので、生ワクチンより安全性は高いのですが、免疫は持続せず、一定期間を過ぎると追加接種が必要となります。
不活性化ワクチンでの予防接種には、インフルエンザ、コレラ、A型肝炎などのワクチンがあります。
破傷風やジフテリアは細菌の毒素(トキシン)が病気を引き起こします。
そのため、その細菌の毒性だけを取り除いた細菌をワクチンとして使用して免疫を作り出すのがトキソイドです。
病気への大きな効果のある対策として、このようなワクチンの予防接種はかかせないのです。
ちなみに、2006年より、麻疹と風疹は混合されたMRの接種になっています。
定期接種のインフルエンザは65歳以上の人の他、60~64歳の心臓、腎臓、呼吸器、もしくはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害のある人が対象となっています。
日本脳炎ワクチン接種は、現在、副作用の問題で接種を差し控える勧告が出されています。
任意接種の対象は、おたふくかぜ、水ぼうそう、定期接種以外のインフルエンザ、定期接種以外のB型肝炎、肺炎球菌などがあります。
また、海外へ行く際に受ける任意接種には、A型肝炎、ペスト、コレラ、黄熱、狂犬病などがあります。
海外での病気の対策として、滞在地の状況に合わせた予防接種が必要です。
風疹のウイルスに抗体のない女性は妊娠前の風疹の予防接種により、妊娠中に風疹にかかって胎児に障害が起こる危険性を防ぐことができます。
予防接種は、病気にかかる本人だけでなく、これから生まれてくる胎児や、お母さんからもらった免疫が切れる赤ちゃんを守る、重要な対策なのです。